新興国通貨危機とは

新興国通貨危機とは、ブラジルレアルや南アフリカランド等に代表されるような新興国における通貨が大幅に下落するなどして、その通貨の価値や信用が国際的に危うくなり、その国自体の経済状況等にも多大な損害を与える可能性がある状態を指します。


過去には1997年に起こったアジア通貨危機というものがありました。これには実にさまざまな要因が挙げられ、またそれらが複雑にからみ合って起こったものですが、その理由のひとつとしてアメリカの通貨とアジア諸国の通貨の動きが連動していたということが考えられるようです。


アメリカのようなすでに大国となった国とは経済状況が大きく異なる中で、通貨の動きだけは大国と連動しているというアンバランスな状況がアジア通貨危機を招く要因となってしまったのです。


近年起こった新興国通貨危機またはその恐れというものは、アメリカの量的金融緩和(QE)縮小の懸念があったために起こったものです。新興国通貨というものは、海外からの投資やお金の動きにどうしても影響されやすく、特に世界経済の中心であるアメリカの影響は大きなものです。


誰もが過去のアジア通貨危機を思い起こしたようですが、実際にはそれほど大きな混乱は起こらなかったようです。確かに、アメリカの量的金融緩和(QE)縮小の可能性が示唆された際には新興国通貨の価値は大きく下落しました。しかし、そのアメリカにおける量的金融緩和(QE)縮小が先延ばしされたことと、現在では新興国通貨がアメリカの影響を以前ほど受けにくくなっていることから過去のような深刻な新興国通貨危機には至りませんでした。


これは、現在の新興国が為替の管理方法を変動相場制にしているためで、変動相場制であれば米ドルの影響を受けにくくなるため、新興国通貨危機は以前よりも起こりにくくなっているのです。


新興国及び新興国通貨も進化していることが伺えます。