新興国通貨の歴史

近年、資産運用のためにさまざまな形で投資をする人が増えている中で、新興国通貨にも注目が集まっています。しかし、新興国通貨と呼ばれるものはこれまでにどのような経緯をたどって現在に至っているのでしょうか。


新興国と呼ばれる国々は、他の先進国等からの投資を受けながら成長していることもあり、その影響を受けやすく、またその通貨についても同じことが言えます。投資をする国の経済状況が大きく変化すれば新興国にも影響が出てきます。新興国通貨にも当然その影響は及んできますので、時にその変化が新興国通貨に大混乱を招きかねないのが事実です。


そのような現象が顕著にあらわれたのが、1997年に起こったアジア通貨危機です。その頃のアジア諸国の通貨はアメリカドルの動きと連動していました。アジア通貨危機とその伝播 http://www.esri.go.jp/jp/prj/sbubble/history/history_02/analysis_02_04_03.pdf


アジア通貨危機が起こる少し前には、米ドルは非常に安い状況となっていました。そのような状況となった背景には、急激に米ドルが安くなったことがありますので、アメリカ国内の経済状況においてはインフレが加速する恐れがありました。


そこで、アメリカは国内経済を安定させるためにドル高政策に急転換しました。結果としてはアメリカ国内は好景気となり、私たちの国日本にとっても極端な円高が解消されて好都合でした。


しかし、このことが米ドルと連動しているアジア諸国の通貨には悪影響を及ぼしたのです。米ドルが高くなるのと同様にアジア諸国の通貨も急上昇することになりましたが、この時、アジア諸国の経済はまだまだ発展途上でした。経済が安定をみないまま通貨だけ価値が上がるという不自然な現象が起こったのです。


このことにより、信用の薄くなったアジア諸国の通貨は大量に売られ、アジア諸国からは外貨が流出し、アジア諸国の通貨は大暴落、経済も大打撃を受けることとなりました。これがアジア通貨危機です。現在では、アジア諸国に限らず新興国では自国の通貨の価値が暴落しても対策として外貨の準備金を用意しているため、1997年のアジア通貨危機のようなことは起こりにくいと考えられています


新興国通貨は、過去の苦い経験から強くなっていると言えるようです。